Monthly Archives: March 2013

シルクベールの扱い方

photo by Hirono ベールダンスはとても幻想的で、時には天使や妖精が舞っているようにすら見えます。 ただ、シルクのベールはデリケートなだけに扱い方に注意する必要があります。 日本人は几帳面なので衣服や布類を丁寧にたたむ習慣がありますが、ベールに限ってはお勧めできません。その理由はベールに四角いたたみ皺(じわ)↓ができてしまうからです。 せっかくのベールダンスも、ベールに刻まれた四角いたたみ皺で幻想は打ち砕かれ、一気に幻滅してしまいます。そして見てはいけないものを見ているような恥ずかしい気持ちにすらなります。 そこで普段レッスンなどに持ち運ぶ時、ベールはたたまずにくしゃくしゃっと適当に袋に入れればOKです。もちろん皺はついてしまいますが、少なくとも「四角い」皺ではないので広げた時にそれほど気になりません。 パフォーマンスでベールを使う際も同じように持ち運び、会場に到着したらすぐにハンガーなどで吊るして皺を伸ばします。 それでも皺が気になる場合は釣り竿を入れるような円筒の形をした入れ物に丸くくるんで入れる方法もあります。そして最後の手段としては携帯用のアイロンとアイロン台を持参することもできますが、準備時間や楽屋の広さ、コンセントの有無などにもよります。 ベールの洗濯について: ベールを使ったいるうちにはどうしても汚れが気になることもあります。ベールは洗濯は可能ですが、色が落ちないように常温程度の水に蛍光剤が入っていない洗剤や天然石鹸を少し入れて優しく手洗いします。さっと洗って何度かすすぎ、物干し竿などに干します。お天気が良い日は数分で乾きます。あまり長く日に当てると色落ちの原因にもなるので乾いたらすぐにとりこみます。しばらく使っていなくて皺があまりにもひどいベールは前日に軽く湿らせて、しっかりと伸ばしてから干すとアイロンをかけたように皺がとれます。 このようにベールを丁寧に扱えば長く使えることができます。どうぞ参考にしてください。

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ベールダンスは「今」を生きること

Photo by Hirono ベリーダンスの踊りのスタイルは多様ですが、中でもベールを使って踊るベールダンスはとても幻想的で美しい踊りです。 ベールダンスの魅力のひとつは、踊っている環境やちょっとした触れ方、動き方によってベールの表情が変わること。特にシルク素材のベールはとても軽いため、ちょっとした空気の動きで思いがけない動きをします。つまり踊り手はベールの動きを予測することができないし、完全にはコントロールすることができません。ましてや野外で踊ろうものなら風の流れでまるで命を吹き込まれたかのように勝手に動きます。 上に投げたベールが落ちてきたところを旋回しながら腕でふわっと絡めとる動きがあります。でもベールがどのように落ちてくるかは毎回違うのでうまく腕に絡んでくれるか分かりません。場合によっては床に落ちてしまうこともあります。 でも踊りは生物(なまもの)なので、何があっても踊り続けます。床に落ちたベールは優雅に拾い上げて次の動きに入ります。観客からすればそれが元々の演出であったかのように。 私のベリーダンスの師匠、Mishaalは”There are no mistakes in veil dance.”「ベールダンスに失敗はありません」と断言していました。 つまり、予定外のことが起きても「あ、失敗した!」と思わずに踊り続けるのです。ライブのパフォーマンスではハプニングがあった時こそ、踊り手としての力の見せどころで、人柄がにじみ出る場面でもあります。うまくリカバリーができた時に観客も感激します。 ハプニングに対処するためにはもちろんある程度のスキル(技術)は要りますが、何よりも大切なのは”Being in the moment.”、つまり「その瞬間に存在する(または意識を集中する)こと」。 ベールダンスでなくとも、踊っている時には何が起きるかは分かりません。足場が悪くてふらついたり、衣装の一部がとれてしまったり、音楽が突然止まってしまったり…。でも、「あ~、失敗したぁ~!」と過去を振り返らず、あるいは「失敗したらどうしよう!」と未来を心配せず、その時その場に完全に意識を集中して踊れば、あらゆることに冷静に対処できます。 ちょっとした空気の流れで動いてしまうベールを扱うベールダンスはその瞬間に意識を集中しているどうかを最も試される踊りかもしれません。 ベールで踊るということは、「今」という瞬間に完全に身を委ねることでもあります。「何が起きても大丈夫…」と。 だからこそベールダンスには見る人を魅了する美しさがあるのだと思います。 そしてベールダンスは人生そのものを教えてくれます。 次に起きることを完全には予測ができないしコントロールすることもできない。でも何が起きても失敗ではなく、そこから立ち上がって生き続ければ良い。そのためには過去を振り返らず、また未来を心配せずに「その瞬間を生きる」ことが大切で、「何が起きても大丈夫…」という確信をもって「今」という瞬間に自分を委ねる。 「踊ること」は「生きること」の比喩としてよく使われますが、今回はその中でも私が踊る上、そして生きる上でも大切だと感じていることをいくつか取り上げてみました。

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美しい手と腕の動き

Photo by Hirono Awa Belly Danceでは今月から「風」をテーマにレッスンがスタートしました。 風を象徴する動きではプロップス(小道具)としてベールを使うことが多いのですが、ベールの動きを休めた時には「手」や「腕」が活躍します。 ベリーダンスでは手や腕の動きを美しく見せるためのいくつかのコツがありますが、その中でも大事なのが強く張ったら、そのあとは必ず緩めることです。張っては緩める、張っては緩めるを繰り返すことでベリーダンス特有のなめらかで神秘的な手の動きになります。 私にとってベリーダンスの魅力のひとつは、動きの中に自然の法則や本来の生き方を見出すことができることです。 手や腕の動きから感じるのは、常に力を入れっぱなしだと不自然だし疲れてしまうということ。かと言って緩めっぱなしだとしまりがない。意識を張り詰めたり、力いっぱい行動に出た後には必ず休息が必要です。そして休息があるからこそ、次なる行動を起こす力を蓄えることができるのです。 現代社会では意識を張り詰めた状態が圧倒的に多い気がします。常に活動していることを良しとし、休むことは良くない、という観念に縛られているように思います。きっと活動=生産している=時間の有効活用、休息=生産していない=時間のムダ、という図式なのでしょう。私のように自然の中で生きていても、都会生活で身につけた癖なのか、あるいは逆に田舎生活の方が色々とやることが多くて忙しかったりするせいか、気づくと休みなしで動いてしまいます。力を抜くこと、緩めることを大事にできればもっとバランスの良い生き方ができると思います。    

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Mishaal・Sacred Earth Belly Dance DVDのご紹介

バリに移住した私のベリーダンスの師匠、Mishaal(ミシャール)に代わって、彼女による制作・演出・出演のDVD、Sacred Earth Belly Danceを販売することになりました。 Mishaal – Sacred Earth Belly Dance DVD予告編: http://www.youtube.com/watch?v=4aUVu2Y-K0g The Ancient Ones danced barefoot on the Earth, honoring the Sun, the Moon, and Stars… the Earth, the Air, the Water, the Fire… the Gods and Goddesses. In this

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お薦め映像・DVD

よく生徒さんから「自宅練習用にお薦めのベリーダンス映像/DVDはありますか?」という質問を受けることがあります。 古代にルーツをもつベリーダンスは今や世界中で踊られ、それぞれの地域で誕生した独自のスタイルが存在します。 代表的な物の中にはエジプシャン(エジプト)・スタイル、 ターキッシュ(トルコ)・スタイル、ターキッシュ・ロマーニ(ジプシー)・スタイル、アメリカン・トライバル・スタイル、そして他の踊りや様々な民族的要素を融合させたフュージョン・スタイルがあります。なお、中東にルーツをもつスタイルの総称が「オリエンタル・スタイル」で、その中にエジプシャンとターキッシュが含まれます。 YouTubeで”Belly Dance”で検索すると色々な画像を見ることができますが、それぞれのスタイルの代表的なダンサーの映像をご紹介します。 Naima Akif (エジプト): 50年代のエジプト映画で活躍したスター ベリーダンスの古典的な曲 “Tamra Henna” (踊りは2:00から) http://www.youtube.com/watch?v=rVyzjyl1HzM&feature=related Dina (エジプト): エジプシャン・スタイルを代表する国民的スター http://www.youtube.com/watch?v=YYVTFBBYbzA&feature=related Didem (トルコ) ターキッシュ・スタイルを代表する人気ダンサー http://www.youtube.com/watch?v=vFY-HDXZM4E ReyHan(トルコ): ターキッシュ・ロマーニ(ジプシー)スタイルの代表的ダンサー http://www.youtube.com/watch?v=4HBUnvznl54 Eva Cernik (アメリカ): ジル(フィンガーシンバル)とベールを使ったターキッシュ・スタイル http://www.youtube.com/watch?v=MQiY97MX7KA Sadie (アメリカ): オリエンタル・スタイルのドラムソロ(youtubeで一番人気のベリーダンス映像) http://www.youtube.com/watch?v=YamDoDK71Ds Sandra (アメリカ): エジプシャン・スタイルのダンサー http://www.youtube.com/watch?v=5jwXe4WszVg Rachel Brice

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